LINEマンガで連載中の『再婚承認を要求します』の原作、韓国小説の翻訳ネタバレを記載。
端折ってまとめて書いているので、全体的に伏線漏れあり。ご了承ください。
過去の翻訳はこちらからどうぞ!
186話 怒りの種
数日後、ランドレ子爵とニアンに会いに行った。彼女は輝く笑顔と両手いっぱいのギフトを携えてやってきた。
ローラは彼女の笑顔を見るや否や思わず笑ってしまうほどだった。ニアンは侍女たちにたくさんのプレゼントを配った。
ローズも彼女の話に加わり、談笑。懐かしい話を30分ほどしていた。
ニアンはあまり宮殿に来ないので確かに久しぶりに会ったのだが、その盛り上がりはまるで数年会っていないかのようだった。
みんなで楽しく笑い話し合った後、侍女たちは席を外し、しばしニアンと二人きりになった。そして、例の話を切り出す。
「深刻な話ではないですが、リバティ侯爵の息子のことです」
ニアンは何か心当たりがあるのか、すぐに「ああ」と返事をした。そしてすぐに困った顔をした。
そして「特に親しく話はしていないが、陛下が求めれば断固拒絶することもできますよ」と笑って付け加えた。
ナビエはそのような要望はないが、ニアンを彼らが利用しないか心配していたと伝えた。そのような様子がなければ、特に友人として干渉する話でないとも付け加えたのだった。
ニアンは「それはおそらく陛下とリバティ侯爵が会話したい口実で、息子はあまり父と会話しているようには思えなかった。」と返した。
その返事に安心したナビエだった。
**
ニアンたちが帰った後ナビエは椅子に座りぼんやり考える。
ジュメンシア老侯爵はハインリの誕生日パーティーを機におとなしくなった。ジュメンシア老侯爵以外にも他に騒ぎもなく平和だった。
増々腰は痛くなるが、気も落ち着き食事は以前より進むようになった。
…と、1つ問題を思い出した。マスタースが憂鬱そうなことだ。
そこにジュベール伯爵夫人が入ってきて声をかける。
「陛下、お疲れでしょうか?先程もニアンをお迎えしたし、お疲れかと思います」
ナビエは「歩いて話をしただけだし…そんなことはない」と返した。しかしまた寝てしまったようだった。
10分ほどたった頃、またノックの音がする。入室を許可すると、今度は侍女全員が入ってきた。そしてみんなの表情がいまいちだった。何事かと聞くと、ジュベール伯爵夫人が新聞を差し出す。
そこにはこう書かれていた。
情報1 姫は皇帝の血筋ではないという神殿検査結果が出た
情報2 ラスタ皇后は結婚前に夫がおり、子供までいた!
情報3 ラスタ皇后はその事実を夫であるソビエシュ皇帝に隠していた
情報4 誕生した姫の父親はラスタの元夫であった!
情報5 この事実を知らなかった皇帝は怒り狂い、王女を廃位
ナビエ廃妃は”再婚皇后”だが、ラスタ皇后も”再婚皇后”であったとは。もちろん、ラスタ皇后は最初の夫・二番目の夫、正式な”夫”ではなかったが…
文責・ジョアンソン
記事は記者の個人の感情や意図が入るので客観的な内容とは限らないものだが、信じられないほどの情報量だった。ナビエはラスタが以前子供がいることは推測の範囲内だったが、ここまでとは想定していなかった。
侍女たちは口々に東大帝国の悪口と、少しばかりソビエシュの同情をした。赤ちゃんを求めるあまりの行動がこのような境遇を呼ぶとは‥とナビエも苦々しい気持ちになった。
ナビエにどのような対応をするか質問する侍女たち。ナビエは「すでに自分とは関係のない話だ」と特に対応をせず、その話を終わらせたのだった。
*****
東大帝国ではまた騒ぎが起きていた。
子供の事を嘘をついていたラスタは、親の事についても嘘をついていない訳が無い!と世論が盛り上がっていた。皆宮殿からなぜか姿を消したイスクア子爵夫妻の行方を探していたが、予想だにしないことが起こる。
なんと突然逮捕され、刑務所に閉じ込められたのだった。結局ラスタの生みの親かどうかは分からないままだった。
罪名は「宮廷魔法使いの助手の暗殺を企てた罪」。
なぜこのような話になるのか、当初誰もが理解できなかった。しかし、その助手エベリーが側室と噂される人物で、それを嫉妬したラスタがその話を企て、親に処理をお願いしたのだろうという話に落ち着き、みななるほどと冷笑したのだった。
さらにエルギ公爵からの港と借金の話が、エルギ公爵によってマスコミに横流しされ、ラスタに対する世論は最悪になっていた。
ソビエシュはもちろん、非常に怒っていた。表情にこそ出さない様に努力しているものの、心は荒れ果てていた。とりあえず、イスクア子爵夫妻の件を片付けることにし、裁判を進める様に言った。
***
ソビエシュは平静を務めようと、椅子で剣をタオルで磨く。そこへ、カルル侯爵が現れ「ヴェルディ子爵夫人より、姫が病気と聞いています」と告げる。
姫、という単語にソビエシュがにらみを利かせる。「姫とは誰の事だ」と告げた。
それはその通りだった。ソビエシュの血が入っていない以上、姫は姫ではなかった。今グローリーエムが宮殿で過ごせているのは、ソビエシュのわずかな優しさによるものだけだった。
「ーーそれでは無視します」と告げ退席したカルル侯爵。
再びソビエシュは剣を磨く。そのスピードはさっきよりも明らかに遅くなっていた。視線は剣以外をさまよっている。すると案の定、、剣で手を切ってしまい、指から血が流れた。
ソビエシュは血を拭かず、ぼんやり血の付いた刃を眺める。
そして、護衛を呼び「—子供のどこが悪いのか痛いのか、聞いてくるように」と伝えた。
護衛が出た後、ソビエシュは一人剣を置き、目を閉じた。
自分の子ではない。執念深いアレンの子であるのに、その子にまた振り回されるとは、と心を乱される自分自身に腹が立った。
しかしソビエシュの怒りの種は後を絶たない。
翌日のイスクア子爵夫妻の裁判での態度の事だった。
*
続く。
またまた簡単な感想を…更新に時間を空けてすみません。
ソビエシュが本当に不憫だけど、今更ナビエはそれに対してどうこうすることはできないよね。
侍女も野次馬根性で聞いたのかな。
*
この続きの187話はこちらから
最後まで読んでくださり、ありがとうございました。
押してくれると喜びますー!
にほんブログ村
いつもありがとうございます!
ご無理なく更新してくださいね!
楽しみにしております!
ありがとうございます♪コメント嬉しいです。
更新頻度がまちまちで、急に早くなったり遅くなったり…お恥ずかしい限りです。。
お付き合いくださりありがとうございます!
あと60話ほどありますので(笑)長い目で見て下さると嬉しいですw
よろしくお願いします…!