LINEマンガで連載中の『再婚承認を要求します』の原作、韓国小説の翻訳ネタバレを記載。
端折ってまとめて書いているので、全体的に伏線漏れあり。ご了承ください。
過去の翻訳はこちらからどうぞ!
206話 カルル侯爵の衝撃
ソビエシュは言葉が見つからない様子でカルル侯爵に意味を聞き返す。するとカルル侯爵は、「ナビエ様は陛下と離婚した後、再婚されました」と言った。
ソビエシュはカルル侯爵の言葉を信じることが出来なかった。しかしカルル侯爵の髭は偽物ではなく、本物であるし、自分が考えている時間をよりもはるかに年月が過ぎていることは明らかだった。
ソビエシュはなぜ自分がナビエと離婚したのか…と辛い気持ちでカルル侯爵に聞く。皇太子時代には離婚など考えられないほど、二人は仲が良かったのだった。
するとカルル侯爵は、「陛下は他の女性を側室にし、その女性を皇后にするためにナビエ様と離婚しようとしました。なので、ナビエ様は西大帝国に行き、そこで再婚されました」と伝えた。
その話は全くソビエシュが信じられない内容だった。自分が他の女性に目移りし、離婚をするなど、考えることができなかったからだ。
しかし彼は聞く。「もしや、その側室の名前はラスタと言うか?」と。
カルル侯爵は「覚えていらっしゃるのですか?」と驚く。
ソビエシュはこう返す。「いや、起きる前に人々がその名を叫んでいるのが聞こえた。もしやその女性は赤髪か?」
これは全く違う話だった。カルル侯爵は否定した。
※おそらくソビエシュはラスタの血に濡れた髪を記憶しているのですね。
そこまで話をしてもソビエシュは信じることができなかった。「変な嘘をつくなよ!」と言って部屋を出て西宮に向かって行き、中を歩いた。
*
西宮はカルル侯爵の言う通りだった。ソビエシュはナビエの部屋を確認したが、そこは空だった。そして皇后の部屋(かつては母の部屋)を確認したが、そこも空だった。
――皇太子時代の彼からすると、妻と母が同時にいなくなってしまったことになる。
ソビエシュは膝の力が抜けてその場に倒れこみそうになったが、駆け付けた近衛騎士たちが後ろから支えたのだった。
*
東宮に戻ったソビエシュは良しの診察を受けながら、静かにカルル侯爵に「ナビエは傷ついたのか?自分のせいか?」と聞いた。
カルル侯爵は「とても傷ついた。本当に大変だった‥」とだけ告げた。
ソビエシュはラスタのことはひとまず聞かず、ナビエが今誰と再婚しているのかと確認した。
カルル侯爵は「西大帝国のハインリ様」と伝える。
これにはソビエシュは卒倒した。彼が知るハインリは浮気者だった。加えて、ハインリは西王国を帝国に改定し、その皇帝として君臨しているという。彼が思う西大帝国は”宝石しかない国”だった。色々なことが、本当に信じることができなかった。
*
医師は「四肢にあざや傷はあるものの、頭に特別な外傷はなく、現在のソビエシュの症状は精神的なものだ」と告げ、包帯を変えた。
包帯を変えた後、ソビエシュは気絶するように眠った。カルル侯爵は彼の様子が気にかかり寝室のすぐそばに控えることにし、部屋の中には騎士を一人残すこととした。
***
夜中。風が強く、窓がガタガタ鳴っていた。
ソビエシュの部屋にいる騎士は、窓の締りが気になりベッドの方向へ向かって歩いた。すると熟睡していたはずのソビエシュが突然起きが上がった。
慌てて「陛下、大丈夫ですか?」と騎士が尋ねるも、ソビエシュの返事は無かった。
すると突然「ナビエは?ナビエは無事か?」と聞く。
騎士も日中のソビエシュの記憶後退を認識していたので、ナビエ様は西大帝国にいますよね、と伝えるも返事が無かった。
そして、また突然ベッドの向かいの壁と眺める。
そこにはこれまでグローリーエムとナビエの絵が飾られていたが、カルル侯爵の配慮で絵を別の場所へ移動していた。
しかしソビエシュは突然「絵はどうした?」と尋ねてきた。
記憶が戻ったのか…?と騎士は混乱しつつも、カルル侯爵が別の場所へ移動したことを伝える。すると彼は「なぜそんなことを」と言い、また眠ったのだった。
目には涙の後が残っていた。
***
翌日。
騎士は夜の出来事と、記憶が戻ったかもしれないという話をカルル侯爵に伝えた。
カルル侯爵は嬉しくもあるが、辛い現状と向き合わなくてはいけない事態を辛くも思った。心配しながら寝室に行くと、予想に反してソビエシュはすっきりした顔で登場した。
そして「カルル侯爵は私の秘書なのですか?執務室はでどこですか?未来の私について確認したいことがたくさんあります」と言った。
これには驚愕したカルル侯爵。ソビエシュの人格は二つになったのであろうか。
*****
一方の西大帝国のナビエ。
先延ばしにしてきた自分の魔法制御について、早々になんとかしたいと思っていた。
そして仕事のため久々に会議に出席すると、出席者から回復を祝う声やもうジュメンシア侯爵家について心配しなくていいなどの声が聞こえてきた。
続けて貴族から「皇后陛下は魔法が使えるのですか?」と質問があった。
ナビエはわざと隠す必要はもうないと思い肯定した。すると貴族からは普段の冷たい雰囲気は魔法によるものだったんですね!などと奇妙な声も上がった。
*
いくつかの案件の議論の後、ナビエは少し疲れて会議室を出て自室へ向かった。…と、道中の庭園で隠れて恋人たちが抱きしめ、キスしているのが見えた。ナビエはそれに気づかい、別の道へ行くことにした。
―――ふと、昨日のハインリのことを思い出した。ハインリはキスしようとして途中で辞めた。なぜやめたのだろうか。まだ病み上がりだから?
悩んでいると、ちょうどそこに仕事が終わったハインリとマッケナ、書記などの一行が遠くに見えた。
ナビエは「ハインリ」と呼ぶと優しく微笑みすぐに隣にやってきた。そして、「しばらく時間は大丈夫か、二人きりになりたい。」と聞いた。
キスをなぜやめたのか。避けたように思えたナビエ。しかしそれはハインリに確認するのが一番確実だった。
*
続く。
ソビエシュの話少し不憫ですが、巻き込まれたカルル侯爵が大変そうすぎます…。
そして、なぜハインリはナビエへのキスを躊躇したんでしょうか?次回にその答えが出そうですね~。
*
この続きの207話はこちら
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