LINEマンガで連載中の『再婚承認を要求します』の原作、韓国小説の翻訳ネタバレを記載。
端折ってまとめて書いているので、全体的に伏線漏れあり。ご了承ください。
過去の翻訳はこちらからどうぞ!
232話 目だけではやりとりできない
エルギ公爵の「体」という答えにエインジェルは笑みをこぼし、こう尋ねた。
「非常に高価なお体を持っているようで。しかしラスタ皇后はそもそも奴隷出身と分かった。東大帝国では奴隷出身では皇后になれないので、エルギ公爵とラスタ皇后の間のやり取りは不当取引になります。なので、この取引は無効ではありませんか?」
しかしエルギ公爵は主張を変えない。
「いいえ。それはソビエシュ皇帝がラスタ皇后を奴隷出身と知らなかったら…の話だ。彼は彼女が奴隷出身と黙認していた。だから、彼女が皇后として行った契約も効力があるはずだ。」
このように反論した。
エインジェルはエルギ公爵の主張を聞きながら書き留めていた。と、ふと手を止め顔を上げた。
「もしかして西大帝国の皇帝もその話を知っているのか?彼はあなたとよく一緒に行動をしていた。この複雑な状況の中で得したのはどう見ても彼だ。」
これを聞いたエルギ公爵は、愛する人を見つけて結婚しただけじゃないかと反論したものの、エインジェルは「結婚は元々策略的にするものですよ」と言ってのけ、手帳に再び何かを書き始めた。
*
エインジェルは再び書く手を止めて質問をする。
「これは港の話とは関係ありませんが、ハインリ皇帝は魔力減少の問題に関連していますか?」
この言葉を聞いたエルギは一瞬固まる。しかしすぐに「関係ありません」と答えた。
それを見たエインジェルは手帳にこう書き記した。
”エルギ侯爵は何か知っていることがある。”と。
*****
その頃の東大帝国。真夜中の事だった。
ソビエシュが起き上がると、そこにはカルル侯爵がいた。
ソビエシュは日付を確認する。このところ、何日も”現在の”自分が目を覚まさないことがあったので、不安になっていた。
カルル侯爵はソビエシュに依頼されたことを色々と調べたと言う。
しかしソビエシュは命令したことが何だか分からない。なぜならそれは昼間の自分が依頼したことだからだ。
カルル侯爵は続ける。
「当初、二重人格の問題を引き起こした人物に会えば問題が解消するのではないかと思っていましたが、解決しませんでした。逆に陛下の心を落ち着かせるのではなく、原因に対面したら回復するのではないかと思っていますが。」
ソビエシュは考える。確かにそうかもしない。
あとは一度グローリエムに会ってみたいと思った。もう死んだのかもしれないが…。ソビエシュが飛び降りた後、夢の中で赤い子供(多分グローリエム)を追いかけていた記憶もある。
それをカルル侯爵に伝えると、「そこに鍵があるのかもしれませんね。何か考えてみます」と彼は答えたのだった。
*
カルル侯爵は日中に月大陸連合騎士団の第四団長が来て要求したことについても伝えた。合わせて日中のソビエシュがどのような判断を下したのかも伝えた。
ソビエシュは少し考えこう指示した。
「エルギ侯爵は神殿で血液検査をした時、子供を連れて現れた。そして奴隷出身という噂が広まった時も彼女からその話を聞いていた。なにか問題が起こる時は彼が近くにいた‥。その証言を貴族や神官から取り付けて、署名を集めて欲しい。」
”エルギ侯爵もラスタが奴隷であることを知っていた状態で書類を受け取っていた”。だから、書類自体無効だ。このような主張をするために情報を集めようとしていたのだった。
*
カルル侯爵はもう1つ伝えることがあると言い、ナビエがそのラスタの子”アン”を探していると伝えて来た。
ソビエシュは日中の自分に探すように言ったのだった。
*****
朝になると日中の19歳のソビエシュが起きた。夜中に何が起こったのか彼は分からないが、夜中の自分は急ぎの案件は処理して寝ているということは分かった。
彼は朝食を食べた後、夜の自分が指示した「子を探せ」と言う仕事に取り掛かることにした。
しかし部下に指示して探すように伝えたものの、居場所は分からないと言う。その子は大きな事件に関わり奴隷として売られたので記録が全部残っていないそうだ。
聞けば探している子はナビエが探していると言う。しかしラスタという女性の始めての子であるそうだ。
なぜナビエがその子を探しているのか、19歳のソビエシュには全く理解できなかった。
*
ソビエシュは疲れて一人で西宮を歩き、ナビエが使っていたと言われる部屋に入った。しかしそこには何も家具が無い。がらんとしている・・・。
突如、彼は頭痛で倒れ込んだ。どれくらいそうしていただろうか…。落ち着いて顔を上げる。
彼は頻繫にそのような状況になっていた。いつか19歳の自分が消えて、元の自分の人格だけになるのではないかと恐怖があった。しかしカルル侯爵や他の秘書陣も夜のソビエシュの味方である。なので、誰にも相談できずにいた。
こういう相談をするためには自分の側近が必要だと思った。自分の命令だけを聞く側近が。そして夜の自分を目覚めさせなくする睡眠薬も必要だと考えた。元の自分の人格が薄れることを狙っていた。
*****
大雨の中魔法石を回収しに行っていたハインリが帰ってきた。
ハインリはずぶ濡れだが大丈夫と言っていた。しかし翌日彼の状態は深刻に。声が出せなくなった。医師に見てもらったところ風邪とのことだった。
ナビエもハインリも会話ができないのがもどかしい状態だった。
ナビエは看護をすると言ったが、共倒れになると心配したマッケナが看護をすると申し出て来た。これを嫌がるハインリ。
結局二人でハインリの看護をすることになった。
*
ハインリがナビエに看護して欲しいと声に出さず態度で出したことは、ナビエにはあまり伝え割っていなかった。
ナビエから貰った絵の解釈もできなかった。つまり、二人は声に出して伝えないとコミュニケーションができなかった。ハインリはナビエのことを愛していたが、それは悟っていた。
想いが伝わればどんなに楽か…とがっかりしたハインリ。その表情はナビエに見られなくないと思った。
なので、ハインリはできる限り声が出せなくても身振り手振りをたくさんして、ナビエに何とか意図が伝わるようにと務めた。
30分ほどたったころ、マッケナが一時的に退出。ハインリにのどが乾かないかとナビエは聞いて、口移しで水を飲ませた。
(と、マッケナが戻ってきたことに気づいたハインリは必死に入ってくるなと目で合図…笑)
そしてハインリが汗をかいていたので、ナビエは着替えを手伝った。マッケナは見ないふりをして服を置いて出ていった。
更に2時間ほど経ったので、お腹がすいたハインリのためにマッケナはスープを持って入ってきた。今回は入っていいのだろうか…と悩むマッケナだった。
*
続く。
エインジェルはエルギ公爵に核心に触れる質問をしましたね。固まったエルギ。それもう答えているようなもんじゃん。
”何か知っている”と書かれてしまったので、もうバレていますねーー。エルギ公爵そろそろ天罰が下りそうな予感。
そしてアンは行方不明なんですか。
グローリエムのことは少し前に記述がありましたが、アンについてはこれまでも言及がありません。幼い子が奴隷として冷たく扱われるのは耐えられない><例えあのラスタの子であっても、子に罪は…ないじゃないですか。辛い世界観だな…まあ中世以前にはそういう国は実際にあったのかもしれませんが。
と、またもや読んでいてアン元気に過ごしていて!と思ってしまいました。(なんて勝手な読者)
最後はナビエとハインリのまたどーでもいい話ですかね…と重きや、ハインリは「ナビエとは会話しないと伝わらない」と思っている様子。
すれ違いまくってますから、今頃気づいたの?という感じではあるが、ちょっとハインリがそう思っているは寂しい気も…。
さて、茶番で終わった今回。次回はどうなるのか?
*
どうでもいい話ですが、このコロナの世界線で生きている私にとって、病気の人に口移しで水を飲ませるナビエに驚愕。
『それはもう移してと言っているようなもんじゃん!!!!』と思っていまいました
(本当にどうでもいい話・・・)
*
この話の続きの233話はこちらから
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アレンはラスタの元旦那で、息子はアンでは。