LINEマンガで連載中の『再婚承認を要求します』の原作、韓国小説の翻訳ネタバレを記載。
端折ってまとめて書いているので、全体的に伏線漏れあり。ご了承ください。
過去の翻訳はこちらからどうぞ!
214話 本当に記憶が無いのか?
元夫が自分は狂ったと言う。この場合どのような反応を見せるべきだろうか。考えた挙句、ナビエは「嘘をつかないで」と冷たく言った。
するとソビエシュは「私の最後の記憶は、木に登って桃を狙ったところで止まっている」と言う。
*
何年前であったか。
ソビエシュが皇太子だった時、二人で木の下に二人で並んで本を読んだ。恋人が愛をささやく部分を読んで二人で笑いあった。その中に、恋人のために木に登って果物を取るシーンがあり、ナビエはソビエシュにできるか?と尋ねた。
すると翌日、ソビエシュは桃を取ると言ってナビエ呼んだ。しかしその途中で彼は木から落ち、ナビエは空から降ってきた桃に当たった。
しかし自分の額に当たった桃はさておき、落ちて気絶したソビエシュを心配した。後で気づいたことだが、ナビエの額にはその時の傷が少し残っている。
*
しかし暫くして彼が目を覚ましたと聞き、部屋を訪ねた。すると彼は桃を出して「割れた」と言った。そこで心配していた気持ちが怒りに代わり、彼の背中を枕でバンバンとたたいた。
逃げようとしたソビエシュを追って、立ち上がったナビエ。しかし落とした桃を踏んで滑った。そこをソビエシュが抱きしめた。額がぶつかった二人はここで自然にキスをした。
枕の羽が舞う中の、桃の香りがするキスだった。
*
彼が桃の木のところまで覚えていると言うので、この話を思い出した。しかし幸せな時を思い出すと同時に辛い日を思い出す。比例して怒りも大きくなった。
なぜこんな気持ちにさせるのか。いつのまにかナビエの目からは涙が流れていた。
ソビエシュはその涙を拭いながら、「ここに来るのはよくないと分かっている。それでもやめられなかった。」と言った。
「やめて!」と、ナビエは叫ぶ。もうこれ以上彼の話を聞きたくなかった。
出ていくように伝えると、彼は「申し訳ありませんが、あなたの言葉を聞きます」と言って出ていった。
*****
寝室でハインリと二人きりになったナビエ。
ぼんやりと考え事をしていると、「ハインリは何を考えているのですか?」と笑顔で聞いてきた。
事実‥ナビエが考えていたのはソビエシュのことだった。彼は記憶を失ったというのは本当なのだろうか。
しかし「絵について考えていました」と答えた。
ハインリは「そうでしたね」と言って、自然に寝室から出ようとした。ナビエはハインリを呼び止める。
絵を見たかと聞くと、ハインリは素敵な絵だった。絵がとてもうまい、と褒めた。そして、「絵に隠された気持ちが深くて…」と言う。
そしてハインリは暫く考えて鳥の姿に変身。ハインリの鳥の姿は本当に可愛いけど、今は喜んでいる様子とは少し違う。どういう表情なのか分からなかった。
*
暫くするとハインリは人の姿に戻り、ナビエを抱えながら眠った。
―――どれぐらい眠っただろうか。突然ハインリはナビエに声をかける。「こんな話をしていいか分かりませんが、ソビエシュ皇帝は少し変ではなかったですか?うまく言えませんが。」と言う。
彼にもそう見えるのであれば、やはりソビエシュは本当に記憶を失ったのであろうか…考えてしまうナビエだった。
*****
天気が良かった昨日とは一変。
翌日はどんよりした暗い雲に囲まれた。いつ雨が降ってもおかしくない。
ナビエは執務室で一人机に向かって仕事をしていた。時折窓の外を見て、おなかに手を当てて赤ちゃんに話しかけた。周りに人がいたら絶対にそんなことはしない。
*
そんな静かな時間が流れた日の午後、ちょうどお昼を誰と食べるか悩んでいた時であった。
副官が困惑した表情で、「ソビエシュ皇帝が『公式』にお話がしたいと言っています」と伝えて来た。
『公式』という表現は本当に卑怯だ。ナビエは仕方なくソビエシュを迎え入れた。
*
冷たく何事かと聞くと、ナビエが魔法使いだと聞いたことを祝いたいと言う。
そして、必要であれば魔法学校の生徒として招待すると言う。
ナビエは自分が魔法使いの中で優れた人間ではないということはよく分かっていた。だから本来はソビエシュの提案は嬉しかった。しかし既に彼にはダムの建設に助けをかりることを依頼した。これ以上借りは作りたくなかった。
なので、大丈夫ですと答えて、拒否した。
その後待っても待っても、ソビエシュから返答が無い。彼はずっとナビエを見つめている。
ナビエはどうしたのかと聞くと、「彼はどうやってこんなに素敵にあなたが育ったのか気になって…。…一体私はどうしてこんなに素敵な君を置いて…」と言い、そこで口をつぐんだ。
ナビエは本当に記憶が無いのか・・・と信じ始めた。エベリーの力でも治癒できなかったのだろうか。しかも…彼が記憶を失って、記憶が自分と仲の良かった時に戻ったと言うのも恥ずかしい気持ちだった。
ナビエがいつ記憶が戻るのかと聞くが、彼は分からないと言う。
続けて、「あなたの記憶の時間に戻ることはできない。私はあなたに傷つけられて、あなたは他の人と結婚。私も他の人と結婚した。そして今は夫を愛しています」とソビエシュに伝えた。
彼の表情が揺らいだ。笑ってはいないような表情だった。
ナビエは「あなたも他人として幸せに暮らして欲しい。また誰かを愛して欲しい。」と伝えた。
「元に戻ることはできないか?」とソビエシュは聞くので、「できない」と答える。
すると…
「それでは私が君の側室になればいいのか?私は誰かを愛しながら暮らすことはでき、あなたも戻ってくる必要はない。」
そうだが…しばらくナビエの思考は停止した。
「なんと言った?」思わず聞き返した。
*
続く。
信じられない提案をしてきたソビエシュ…!!!
なんだかソビエシュが信じられなくなってきました。
彼がナビエの側室になったら東大帝国はどうなるの?国民の事を第一に考えない皇帝なんて、良い皇帝のはずがありません。
この話が冗談であることを祈ります…笑
*
この話の続きの215話はこちらから
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