田村由美さんの『ミステリと言う勿れ』8巻を読みました。ざっくりとしたネタバレと感想を書いていきます。
今回も整の推理ショーに感服する巻でした。ちょっと整の過去の話も出て来たよ。
ネタバレ
Episode11 星降る舌八丁
主人公の久能整(くのうととのう)はライカと一緒に、”オニバス”と呼ばれる大鬼蓮美術館を訪れる。
そこで整たちは怪しい黒ずくめの男たちから、「満月に 頭を垂れて 星降る夜」の上の句に続く下の句と、その意味を教えてほしいと質問される。
そこには美術館の元学芸員の黒松もいた。
その男たちによると、親方がここで誰かと盗みの仕事をする予定だったが、意識不明で倒れ、代わりに来たので句の意味も仕事の内容もわからないという。
整たちはその句の意味を解読していこうとし、数字の書いてある紙を見つけ、その数字と歴史上の年号が関係していると気付く。
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そして抜け道があり小さな扉を見つける。その部屋には同じ絵が2枚置かれていた。
親方の仕事はその絵の本物を盗むことだったと言い、黒ずくめの男たちが絵を持って帰ろうとする。
しかしそれらはどちらも偽物であるのではないかと黒松に尋ねる整。その親方と盗みの仕事をする予定だったのは黒松だった。
その親方と黒松は仲が良く、親方が泥棒稼業から足を洗いたいので、子分たちとこれから暮らしていく金が要るので最後の盗みにしようと2人でこの計画が練られたのだった。
整の解決があったおかげで黒松の盗みを止めることができた。
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時は変わり、整が病院に向かう途中千夜子と呼ばれるライカにそっくりな人物を見つける。しかし千夜子に姉はいないという。
ライカと落ち合いその話をすると、千夜子は解離性同一性障害と呼ばれるいわゆる多重人格で、この世には千夜子しかおらず、ライカはその千夜子からできた人格の一人だという。
過去に虐待を受けてこの病気になったこと、そして今治療中のため、病気が治るとライカという人格もいなくなるということを整は聞くのだった。
Episode 12 耳寄りな話
整はフルーツサンドを食べるためにフルーツパーラーへ。
そこで、痴漢冤罪を起こした女性が突き落とされた事件について話をしているグループがいた。
彼らは、犯人ははめられた男性ではないかという話をしていたが、整は犯人は女性だと思うと話しかける。すると一人の女性からなぜ、犯人は女性だと思うのか、と尋ねられてそれに答える整。
犯人に心当たりがあるなら大隣署の風呂光という女性刑事に話すと良いと言い残し、その場を去る整。
また一人の女性を救ったのだった。
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それからライカと落ち合い、整はライカと千夜子さんは力を合わせて生き抜いたサバイバーだと伝える。
整は自分の過去を話し始める。祖母が常軌を逸した人であったこと、父もすぐにキレる人間であったこと、母はいつも”ごめんね”と謝っていて、死んでしまったこと。
ライカに「その痛みも変わってあげられたらな」と言われ嬉しくて泣きそうになる整であった。
Episode 13 ネガティブなポジティブ
墜落寸前の飛行機の中で、女性が、「ママは帰れないかもしれない。隠すのよ。絶対にバレちゃダメ」と言っているシーン。
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整は汐路から双子を見分けてほしいという依頼を受ける。
依頼者はP・ピジョン東京支社長の瓜生で、前社長の娘、鳩村有紀子と実都子がいつも入れ替わっているので、どちらがどちらなのかを判別してほしいのだと。
整は家庭教師として2人と接し、なぜ入れ替わっているのか、ではなくなぜ入れ替わっていることを周りにアピールしているのかという点について調べていく。
色々な質問を2人に投げかけることで、2人の性格が全く違うこと、筆跡も違うことに気付く。
家政婦から、彼女たちの母親は2人の名前から順番がわかってしまうという話を聞く。
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一方で、彼女たちの母親の持ち物だったアレキサンドライトの指輪を見つけ、その指輪に双子座のマークが入っていることを知った整。今までの星座アクセサリーと関係があるのか。
全てがこんがらがってしまいライカに相談すると、「何か、前提が間違っているのではないか」というアドバイスを受け、整は閃く。
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次の日、整は彼女たちの家を訪ねる。そこで彼女たちの叔父は普段会っていないのに、なぜ2人の普段の様子を詳しく知っているのかを不審に思っていることを口にする。
誰かが報告しているのではないかと疑いながら、この件の真相について語り始める。
彼女たちは双子ではなく、危険から身を守るためもう一人いる誰かと3人で入れ替わっていると。
感想
今回はここで終了でした!整の鋭い推理も今まで通り変わらず健在でした!
そしてライカの病気のこと、整の過去なども明らかになった8巻でしたね!
最後の話では、なぜ双子は入れ替わることを周りにアピールする必要があったのか。双子ではなく3人いること、そしてそうしないと危険だということまではわかりました!彼女たちの叔父や家政婦がこの件に関係しているのか、、
次の9巻もますます目が離せません!
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