まいにち少女漫画日和
LINEマンガで連載中の『再婚承認を要求します』の原作、韓国小説の翻訳ネタバレを記載。
端折ってまとめて書いているので、全体的に伏線漏れあり。ご了承ください。
過去の翻訳はこちらからどぞ！
153話 ヴェルディ子爵夫人の決断
ティーパーティー中のラスタは常に、周囲からひそひそ声で「ほら・・あの・・・」「没落貴族出身の平民だから・・・」など、陰口をたたかれるようになっていた。
ラスタがナビエの手形を使っていた事実を知っているのはヴェルディ子爵夫人のみだった。彼女を見るラスタ。彼女は青ざめていたが、気にすることは無いですよ、とラスタをたしなめた。
ラスタは「気にしない」と言い放つも泣き顔だった。なぜこうなってしまったのか。
赤ちゃんが生まれただけで、世界が変わってしまった。赤ちゃんは元気に生まれたがラスタは自分の世界だかけが暗くなってしまったように感じていた。
しかも、何ヶ月もかけて自分がお腹で守ってきた赤ちゃんはソビエシュの手に預けられ、距離が置かれている。
加えて貴族たちはすでに”ラスタの次の皇后は誰か？””エベリーではないか？”など様々な噂が立っていた。
その話が聞こえたラスタは衝撃を受けた。可愛いと褒めてくれた彼らがすでにラスタには興味を失い、次の皇后について話し合っていることは受け入れがたい話だった。ソビエシュが冷たくなっても、態度は特に変わらなかった貴族たちだったのに。
側室の時は、みなミスに寛大だったが皇后に上がった瞬間態度が急変したように思えた。皇后の期間は1年。今や追い出されないように静かに過ごすしかないと思った。
ラスタはこの話を聞いて気分が悪くなったのか立ち去った。傍らから、その様子をラント男爵が見て舌打ち。ラスタのメイドたちも平民出身なので、貴族が言う悪口には口出ししなかった。
その様子を見ていたラント男爵はついにソビエシュに物申しに行った。
以前はすぐにラスタの話なら聞き受けてくれたが、今や彼にも分かるほどソビエシュのラスタに対する態度は変化していた。
―――数時間後。やっとラント男爵はソビエシュと面会した。
そして、もっとラスタに対して配慮をして欲しいと意見を告げる。
対してソビエシュは色々と彼女をサポートしていると告げたが、ラスタと赤ちゃんに合わせないのがあからさまで問題だ‥と伝える。
それに対してソビエシュはか弱い青い鳥の羽をむしるような神経をしたやつは信用できない。自分の赤ちゃんを世話できると思うか？と聞く。続けて、どうせあってもこの後別れるのだから未練を生むだけだ、と伝えた。
一方でソビエシュは心の中では反対の事を思っていた。
最初の子供の髪を大切に持っていたラスタ。1人目の子だけならず、2人目の子まで生き別れになることを不憫に思た。
＊＊＊
夕方。ソビエシュは考えた末、赤ん坊とラスタを会わせることにした。
ヴェルディ子爵夫人はソビエシュの使者が運んできた赤ん坊を嬉しそうに抱き上げる。彼女は傍らでずっと子供を大切に考えているラスタを見ていた。
ヴェルディ子爵夫人はラスタに「ソビエシュがプリンセスをお送りして来てくれました！」と伝える。その言葉にラスタは寝床から起き上がり、赤ん坊を抱きしめる。
出産は2度目だが、一度目は赤ちゃんを抱けなかったので、実際には始めてだった。
彼女の心にはすでに姫への愛情が宿っていた。
ラスタは今後の娘への試練に想いを巡らせた。皇后であれば守れたが、新しい皇后が来たらその人がいかに善人であれ苦労させることになるだろうと思った。
ふと赤ん坊が突然おとなしくなった。ラスタはその瞬間に子供の生命力が抜け落ちたように感じた。
その姿は、以前生んだ子供が死んだと聞かされた時のことをフラッシュバックさせた。突然のことにラスタの心拍が異常に上昇し、耐えきれなくなり恐怖で赤ん坊を床にたたきつけてしまった。
それを見て衝撃を受けたヴェルディ子爵夫人。すぐに赤ん坊を抱きあげた。赤ちゃんは泣き叫んでいたが、大丈夫そうであった。
同時に彼女は「自分はラスタにとって、見てはいけないものを見た人」に認定されたのだと理解した。そして、「見てはいけないものを見た人」がラスタにどのようにされてきたかに想いを巡らせる。とても恐ろしくなった。
我を取り戻したラスタは「赤ちゃんは大丈夫か？！」と心配する。それに対し、ヴェルディ子爵夫人は「…驚いたようです…」と一言告げる。
次の瞬間、ヴェルディ子爵夫人は赤ちゃんを抱きかかえ西宮を走り出して、ソビエシュの元へ走った。
その姿を見たラスタは「ヴェルディ子爵夫人が赤ん坊を誘拐した！！！」と叫ぶが、時遅し。ヴェルディ子爵夫人はソビエシュの元へ行き、ラスタが赤ちゃんを床に落とした、守ってあげて欲しいと告げた。
一方の西大帝国。
ナビエを診察した医師は、「皇后は妊娠している」と告げた。
この話を聞いたナビエはぼんやりしていたが、ハインリは喜びで拳をにぎり、その手は震えていた。そして「クイーン！」と言い、ナビエを抱きしめる。
ナビエは半信半疑で本当か？と何度も聞く。
医師は確実には2週間後に分かる、と告げたのでその時に再度診察することにした。
あわせてナビエに仕事を減らすように伝えた。
ナビエはハインリに、「誤診が怖いから、まだ誰にも言わないで」と告げる。
ナビエは間違いではないかという恐怖に駆られ、身体が震えていた。
自業自得ですが、ラスタついに狂いはじめましたね。
折角赤ちゃんと会えたのに、またその機会を自分で捨てるようなことをして…ヴェルディ子爵夫人が逃げ出すのは当然のことです。
舌を切られたり、親を殺されたりしたくないものね！
もうソビエシュはラスタと赤ちゃんを会わせないでしょう。
しかし赤ちゃんに罪はない。本当に不憫です。
まだ信じられない様子だけど、この医師が「私は間違えたことは無い」みたいなことを言っていたので（胡散臭いけどな）本当でしょう。
でも秘密にしていたほうが良いと思うよ！
またラスタの魔の手が伸びてくるかもしれないし…
この続きの154話はこちらから。
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