LINEマンガで連載中の『再婚承認を要求します』の原作、韓国小説の翻訳ネタバレを記載。
端折ってまとめて書いているので、全体的に伏線漏れあり。ご了承ください。
過去の翻訳はこちらからどうぞ!
189話 よそ者の悩み
ナビエは乳母選びについて悩んでいた。
通常であれば、すでにいる侍女から乳母を選ぶものであるが、唯一の既婚者であるジャベール伯爵夫人はすでに高齢であるし、東大帝国の出身であった。
乳母は子供への影響も絶大であるから、将来西大帝国の皇帝になる可能性が高いことも考え、西大帝国出身の乳母を選びたいとナビエは考えていた。
そして乳母選びである事は伏せ、数人の乳母候補の貴族夫人を茶会に招待した。
**
茶会がスタート。
最近はナビエへの世論や評判も良く、来場した夫人はみな朗らかに、色々な会話を始めた。そこで自然とジュメンシア老侯爵家の話になった。
夫人の一人がふと「ジュメンシア老侯爵の息子夫婦と孫たちが屋敷から無一文で追い出された」と話をする。
この話題を知らないナビエは気になって詳しく聞き返す。
どうやらジュメンシア老侯爵の息子はまだ爵位しか受け取っておらず、財産は無いそうだ。
息子は二人の子供がハインリに招待されなかったことで父とぶつかり、クリスタの遺灰を持ってハインリのところへ行くと言い出したそうだ。昔はクリスタも子に尽くしていたにもかかわらず、彼は死んだ妹クリスタよりも自分の子供のことを優先する姿勢を見せている。それが父と対立している原因だった。
その話を聞いたナビエは、自分の兄コーシャルやハインリのことを考える。仮にジュメンシア老侯爵のように何か家庭内の対立が起こった場合、自分は誰を優先するのだろうかと菅がを巡らせた。
*
ナビエは話題を変え、夫人たちにここに来てもらった理由を率直に話した。呼ばれた皆は大体推測は出来ていたであろう。乳母を避けたいと考えているものもいれば、率先してなりたいと言う者もいた。
そして今日来場してくれた夫人たち以外にも考えている人の名前を候補として挙げる。
すると、みなが不思議顔で、その人をなぜ?と言う。理由を聞くと、その人は”前王の側室”だとのこと。
*
茶会が終わった後、ナビエは護衛・侍女たちを置いて一人で庭を散策した。今日の話を整理したかったのだ。
”前王の側室”という彼女は翌日の茶会で招待するつもりで招待状も送付済みであった。しかし側室と聞くとどうしてもラスタが思い浮かび悪い印象しか浮かばなかった。加えて誰かの側室であった人を乳母にもしたくないし会いたくないと思った。
しかし突然皇后から茶会のキャンセルをすると、今後社交界で孤立してしまうかもしれない。自分は皇后であるだけに、客観的に物事を判断するべきだと思った。
その時、ナビエは荷物を運ぶ使用人の中に見慣れぬものを見つけた。自分が知らないうちに入った新人かもしれないが何か気になった。
すると例の人物が自分の後をつけていることに気づく。怖くなって手を向けると氷の魔法で侵入者の足を固めてしまっていた。
騒ぎが大きくなったところでハインリが登場。笑いながら「氷の魔法を使う侵入者の話を聞いてきました…笑」と告げたのだった。
*****
ラスタはまだ正式に罪に問われていなかったので、皇后として西宮に留まることができた。しかし行動には制約が課せられていて、自由に歩けるのは西宮の中だけだった。そこを抜けると皇帝が派遣した騎士たちが取り囲んでいた。
ラスタは以前「奴隷が孫を妊娠したことが不愉快だ」という理由でロテシュ子爵に狭い部屋に閉じ込められたことがあった。そのせいで閉所恐怖症のようなものがあり、西宮の中だけで過ごすことは困難を極めた。
メイドたちも彼女から皇后の威厳が消えれば排斥し、何の助けにもなってくれなかった。
ラスタはそれでも最後の手段として状況を打開する方法を考えていた。そこでラント男爵の事を思い出す。
元々彼は彼女の財産を管理していた。
しかしラスタがエルギ公爵と会うようになると、苦言を呈してきた。加えてナビエからもラント男爵を頼るように言われたことがラスタの気に障った。
それらを考えると、ラスタは改めて彼を遠ざけたことを後悔した。
しかし最後まであきらめないと誓ったラスタだった。彼に一縷の望みを託す。
*
ラスタは西宮の庭園入口でラント男爵を見つけて声をかける。
すると、複雑な表情でラスタに挨拶する男爵。元気がないですね…入って良いですか?と聞いてくる。勿論迎え入れるラスタ。
そこでラント男爵は「ロテシュ子爵とアレンが陛下を騙し、偽の姫を作った罪で裁判を受けることになりました。二人は刑務所にいます。ラスタ様も知っておいたほうがよいかと思い…」と告げた。
ラスタはそれを聞き「嬉しい事です」と言う。この言葉にラント男爵は自分は関係ないと思っているのか?と戸惑う。
しかしラスタは勿論自分にも影響がある話だとは認識していた。それ以上にロテシュ子爵の破滅が嬉しかったのである。
その感情はさておき、「ロテシュ子爵にはいつもいじめられていたので」とだけ言った。
それは”無知な皇后を想起させたらラント男爵が同情を買ってくれるのでは?”と予想しての行動だった。ラント男爵は予想通りに反応。困った顔をする。
それに対してわざと明るくお礼を告げるラスタ。
ラント男爵は「この無知な皇后」の悲運の運命を嘆く。側室時代からラスタを知っていたので、彼女がいずれ絞首刑になるであろうことを辛く感じていた。
一方で自分もソビエシュに目をつけられている立場。それもありラスタに気が傾く。
そこで「お望みであれば、裁判が始まる前に逃亡のお手伝いします」と口にしたのだった…。
*
続く。
またちょっとした感想のみです。あとでまたまとめます~!
…一言だけ言わせてください。
おいおい!ラント男爵!そんなことする奴がどこにおる!?
お前も絞首刑になりたいのか~~~!と思った読者は私だけでは無いはず。
なんでラスタに甘い人が次々と出てくるんだろうね。最後まで面白いけどw
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この続きの190話はこちらから
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