LINEマンガで連載中の『再婚承認を要求します』の原作、韓国小説の翻訳ネタバレを記載。
端折ってまとめて書いているので、全体的に伏線漏れあり。ご了承ください。
過去の翻訳はこちらからどうぞ!
202話 ソビエシュの絶望(3)
「どういう意味だ。」ソビエシュは思わずエルギ公爵にそう返した。
「アレーシアの言葉です」
エルギ公爵を見ていたソビエシュの表情が固まった。エルギ公爵はもしかしたらアレーシアの息子なのかもしれないと考えたのだ。
ソビエシュは思わず、「もしやお前は…」と口にしようとしたが、エルギ公爵にさえぎられた。
エルギ公爵はこう続ける。
「私の母は他人の過程を占領しようとするような人間ではありませんでした。‥最も、父はゴミのような人間でしたが。」
ソビエシュはその言葉に混乱する。アレーシアは自殺したという噂が元々立っていた。しかし別の怖い噂もあった。彼女は自殺したのではなく、彼女の両親が自殺を偽装して海に捨てたと言う話だった。
*
彼女がそんな非業の死を遂げることになったのは、幼いソビエシュが関係していた。
幼いソビエシュは中絶薬入りのクッキーを母の部屋で見つけた。そのクッキーを食べたのはナビエ。しかしそれを見つけた母親に、誰が食べたのか、それは中絶薬入りのクッキーだと告げられ、咄嗟に自分が食べたと嘘をついた。
加えて彼はそのクッキーを持って父王の所へ行き、「側室のアレーシアが中絶薬を送ってきて、誤って自分が食べた」と言ったのだった。
その話を信じた父王は怒り狂い、アレーシアを断罪し追い出した。
*
この話を知っているのは、自分と母、そしてアレーシア本人だけだった。もしかしてアレーシアは他の人と結婚してエルギ公爵をうんだのか…?そういう結論でないと理解が出来ない話だった。
エルギ公爵は「陛下に贈り物です」と言って小さな箱を二つ差し出した。赤い箱と青い箱だった。
彼はその箱を置いて去った。
*
ソビエシュは暫く考えて箱を開けた。
青い箱には青い宝石がついた鍵が、赤い箱には赤い宝石がついた鍵が入っていた。
ソビエシュは急いでカルル侯爵を呼びつけてエルギ公爵が使っていた部屋を聞き、向かった。しかしそこは既に掃除済みで空の部屋。何も残っていなかった。
ソビエシュは急いで掃除婦を探し話を聞いた。すると、箱が1個だけあったという。それは既にエルギ公爵が宿泊していた宿に送ったとのことだった。
ソビエシュは急いでその宿に向かい、箱を受け取る。そしてまず青の鍵を使って開けた。
箱の中にはまた箱が入っていた。今度は赤い鍵を使った。二重ロックになっていたのだ。
すると、中にあった箱を取り出す時に紙が落ちた。そこの紙には何か書かれている。『薬』とあった。
そして中の箱にも空けると手紙が。ソビエシュは慎重に取り出して読む。そこには『姫の親は陛下が正しい』そう書かれていた。
意味が理解できないソビエシュはその手紙を読んでフリーズした。パニック状態だった。
神官が検査をした時のことを思い返すと、グローリーエムから血を抜いたかどうかについて、彼は見ていなかった。そしてそういえば、そこになぜかエルギ公爵がいた…。
ソビエシュは急いでカルル侯爵を呼びつける。そしてヴェルディ子爵夫人とグローリーエムを連れて来るように言った。カルル侯爵は何事かと思いながら慌てて探す手配を始めた。
エルギ公爵は時間稼ぎのためにこの箱を隠し二重にしていたのだった。事実を信じたくないソビエシュだったが、罪悪感でエルギ公爵が姫の脱出を手助けしたなら合点が行くと思った。
一人ぼんやりと壁にかかった姫の肖像画を眺めるのだった。
***
ヴェルディ子爵夫人は想像より速いスピードで脱出に成功し、数時間後に国境を越えられるところまで着ていた。
この国境付近は元々サンシチェオンの襲撃が頻繫に発生している地帯だったが、コーシャル卿の活躍で今はそれも落ち着いていた。
ヴェルディ子爵夫人は姫のいる馬車を置いてトイレのため宿場に立った。するとそこで人の声が聞こえる。
「赤ちゃんを連れている女を騎士が探しているようだ」「どんな手を使ってもいいから急いで連れて帰れだそうだ」
この言葉を聞いたヴェルディ子爵夫人は急いで宿場を出て、馬車に戻り逃げた。自分の事を指すのかは分からなかったが、危険は回避したいと思ったのだった。
*
馬車を走らせ、検問が強化される前に急いで抜けようと思っていた。ラスタに似ている子供の事が気にかかり、急いで馬車を走らせ東大帝国から離れたかった。
しかし道中、突然馬が暴れ、馬車は停止。ヴェルディ子爵夫人は必死に赤ちゃんを抱えた。
後ろから突然、大柄の男が出てきて、赤ちゃんを引きはがした。彼はサンシチェオンの首長ケドリックであった。
そして、部下に命令して馬車の中の宝石やら何やらを全て奪うように言う。
実は彼らはコーシャル卿が活躍する西王国から離れ、東大帝国側にいたのだった。そして彼らは馬車を去った。
ケドリックは子供はどうしようかと持っていると、傍にいた民が子供を欲しい、うちに下さいと言ってきた。
ケドリックは勝手にしろ、と赤ちゃんを渡した。民は「私の娘、私の娘…」と喜びの歌を歌ったのだった。
*
続く。
今回は凄い重要な回ですね~。
まずエルギ公爵。先王の側室と関連があったの?しかもそれが母…?なるほど、それであってソビエシュを恨んでいたんだとしたら、色々な行動が納得できますねー。
東大帝国に恨みがあったのか。
アレーシアはどうやって西大帝国の貴族の妻になったのかも気になる所ですが、この辺は番外編とかで出てくるのかな。
エルギ公爵も色々苦労してきたのかな~
そしてエルギ公爵はちゃんと(?)姫の血統について白状して去りました。
え、言うんだ、こんなに早く…(笑)という感もありますが、罪悪感からですかね?
更に更に!グローリーエムは今後どうなってしまうんでしょうか?もう見知らぬ平民の子供になるならそれが幸せだったりしないかな?笑
*
この続きの203話はこちらから
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