LINEマンガで連載中の『再婚承認を要求します』の原作、韓国小説の翻訳ネタバレを記載。
端折ってまとめて書いているので、全体的に伏線漏れあり。ご了承ください。
過去の翻訳はこちらからどうぞ!
205話 ソビエシュから消えたもの
西大帝国にいるエベリーのもとに東大帝国から使者が来た。ソビエシュ皇帝が怪我をしているので、ナビエの容態が安定していたら戻るようにという通達であった。
エベリーはソビエシュの怪我はどういう内容だろうかとナビエに聞くが、それはナビエの知る所ではない。皇帝の怪我というのは機密事項なので、外部には詳細に話を出さないことが多かった。
エベリーはもっとナビエとゆっくり過ごしていたかったと別れを惜しんだ。ナビエはまた会いましょうと言い、分かれることに。ナビエは副官に頼んでエベリーを馬車で送るように言った。
*
その後エベリーは荷物を纏めて東大帝国をすぐに去った。
しかしナビエの頭にはソビエシュの事が気にかかった。自分の使える魔法は氷の魔法だという認識だが、(自分の思いがけない力で)ソビエシュを呪っていたらどうしよう‥などとまで考えていた。
考えながらナビエが庭園を歩いていると背後からカフメン大公が声をかけて来た。
カフメン大公は人払いを求めて来たが、先日のこともありランドレ子爵はナビエの元を離れない。カフメン大公・ナビエと少し距離をあける形で傍に控えてもらうこととした。
*
ナビエはカフメン大公の様子を伺いつつも、薬の効力は切れているように思えていた。
そしてまず「先日は救ってくれてありがとう」とお礼を伝え、薬の効力はきれたのか?と確認。カフメン大公は切れたと落ち着いて説明した。
ナビエは無理しないようにと伝えてその場を離れた。
*
カフメンはナビエが去った後も、ナビエのいた席をいとおしく見つめる。
手を胸に当て、「一度だけでもナビエをその胸に抱くことができ、幸せだった…」と小声でつぶやいた。その声は誰にも聞こえないほど小さな声だった。
***
夕方になり涼しい風が部屋に入ってくる時間になった。
これまではナビエはハインリを抱きしめて寝ることが日課だったが、医師は完全にナビエが回復するまで別々に寝るようにと指示をしていた。そのため最近はずっと一人で寝ていた。
今日もナビエは自室のベットに一人で横たわっている。ハインリはと言うと…窓に何かを振りかけていた。
ナビエがそれは何かと聞くと、塩だという。
ナビエを狙って死んだジュメンシア侯爵がこれ以上呪いをかけることがないように、だそうだ。
前回ケトゥロン侯爵の幽霊騒動の時は怖がるふりをしていただけだったのに、今回真剣に塩を振るハインリの様子を不思議だと思いながら見るナビエ。
ハインリはポケットから海向石を出し、塩の周りに置いた。塩とこの宝石を置くと、悪いものが近寄ってこない性質がある。そして、「これで安心です、クイーン」と言ったのだった。
ハインリの何かいつもと様子が違うことが気にかかるナビエだった。
*****
一方の東大帝国。
ソビエシュが窓から落ちてから三日が過ぎていた。
彼は奇跡的に大きな外傷がないにも関わらず、寝室で眠り続けていた。人々がラスタの呪いではないかと騒ぎ始めた頃…
「ラスタとは誰だ」と突然、ソビエシュが声を上げた。人々は陛下、陛下!と喜びの声を上げ、彼の目覚めを驚き、心から喜んだ。
「くそ、頭が痛い!」と頭を抱え、寝室を出ていった。
側近たちはソビエシュが気になり、彼について回る。
すると、ソビエシュは突然振り返って「ナビエは?大丈夫か?」と聞いた。
これには側近たちも口をつぐんだ。何の質問か?と一瞬理解が出来なかったのだ。そして、西大帝国でナビエが怪我をしていた話を思い出し、その知らせのことかと思い出し、まだ連絡が来ていない旨を伝える。
そうすると、ソビエシュは「直接行こう」と言い出す。
側近たちは、この病み上がりの状態で他国に行くのか?と慌て、止めにかかった。
*
そこにカルル侯爵と医師がソビエシュが起きたという知らせを受けて泣きながら到着。
しかしソビエシュは不思議な顔でカルル侯爵を見つめる。
「カルル侯爵…その髭はどうした?1日で生えたのか?」と聞く。
カルル侯爵は「いえ?私は5年間この髭ですが…」と答える。
ソビエシュは「何?」と答え、眉間にしわを寄せた。理解が出来ないという表情だった。
ソビエシュの様子がおかしいことは医師でないカルル侯爵でも分かった。
*
そしてナビエに会いに行こうとするソビエシュ。ナビエはここにはいないと止めるカルル侯爵。
ソビエシュが言うには、今自分は桃を拾いに出かけ、初めて木に登ったそうだ。それはカルル侯爵が知る、ソビエシュの皇太子時代の話…18歳、19歳のころの話だった。
彼はどうやら、自分は桃の木から落ちて、今日はその翌日だと思っている様子だった。
なので、カルル侯爵が慎重に伝える。
「ナビエ様はここにはいません。…他の男と結婚しました」と。
*
続く。
なんと…ついに出ましたね。
記憶騒動事件。ソビエシュ、辛すぎて記憶を飛ばしちゃったのですね…。これは漫画あるあるだな。
でも現実は変わらないから、辛くなるだけなんじゃないでしょうか。
*
この続きの206話はこちらから
最後まで読んでくださり、ありがとうございました。
押してくれると喜びますー!
にほんブログ村