LINEマンガで連載中の『再婚承認を要求します』の原作、韓国小説の翻訳ネタバレを記載。
端折ってまとめて書いているので、全体的に伏線漏れあり。ご了承ください。
過去の翻訳はこちらからどうぞ!
251話 私たち
ランドレ子爵はと扉の前でしばしとどまっていた。ハインリが部屋の中にいたからであろう。しかし、彼はすぐに中に入った。かなり固く悲壮な表情で、何かの覚悟を決めている様子だった。
*
ナビエは騎士について確認すると、ランドレ子爵は3人とも救出したと回答。
ナビエはランドレ子爵をソファに座るように促した。彼が座ると同時に、ナビエはちらりとハインリを見た。ハインリもランドレ子爵を見つめていた。
自分は出ていったほうが良いのかと思ったが、先程決定権はナビエ自身にあるとハインリは言い切った。なので、いなくてはいけないのであろう。
緊張している彼らを横目にナビエは重い口を開いた。
*
「ーー意外です」
ランドレ子爵が帰った後、ハインリは首をすくめてこう言った。
「クイーンは子爵に率直に言うと思ったんです。クイーンはランドレ卿を信じていないのですか?」
事実、ナビエは半分本当の事を話をした。しかし、全部は正直には言わなかった。
なので、「勿論彼を信じている。しかし、彼は若い。東大帝国に帰る可能性もあることを考えた」と答えた。
ハインリはそんな冷徹なはナビエも好きだと言って、下心のある顔ですり寄ってきた。
ナビエはハインリの頬をつねってこう返す。
「今はそんなことをしている場合ではありません。全部は伝えていないと言えど、ランドレ子爵は魔力減少現象について、知ってしまった。一度漏れた秘密は秘密ではありません。
これを使ってみてはどうでしょうか?」
ハインリはナビエの顔に触れながら、そんな強く言われると、ちょっと怖いです…と言ったのだった。
*****
そして、ついに新年祭の日がやってきた。
分厚いカーテンを開けて窓の外を眺めると、色とりどりの服を着た人々が行き交う様子が見えた。
様々な国から騎士が来ているが、格好はそれぞれだ。
最も多いのはやはり多国籍騎士団の騎士だった。先日の件があったためか、武器を携帯して四方を警戒して周っていた。
*
ナビエからすると、この状況を見るのが不思議な気分であった。
昨年の新年祭の時を思い返すと、最中はずっと官僚たちと会議をしていた。だから、何もしないで客として参加する今年が新鮮であった。
*
ドアを叩く音がしたので、会話を止める。
「皇后陛下」とマスタースが呼ぶ声が聞こえた。
彼女はナビエの支度のために訪ねて来たのだが、巨大なメイクボックスを持って悲壮な顔をして立っていた。
巨大なボックスに何が入っているのかと聞くと、化粧品だと言う。化粧道具が入っているにしては大きすぎないか‥と思うナビエ。
マスタースは今日付き添いの侍女として一人。彼女曰く、ローズとジュヴェール伯爵夫人から責任をもって皇后陛下を輝かせるようにと言われたそうだ。
そこまで輝く…必要があるのかと思うナビエだったが、マスタースはかなりも燃えているようだった。
「今日に備えて、一生懸命練習しました。信じてお任せください!」
横でハインリが肩を震わせて笑いを堪えていた。
*
マスタースは意欲で才能もある方だが、経験が決定的に不足していた。
結局、数回失敗した後、化粧はできるだけ簡素にし、髪も梳く程度にして終わった。
元々、質素な印象の控えめな藍色のドレスを準備していた。なので、普段パーティーのように華美に着飾るほうが不釣り合いだった。
そもそも、マスタースを連れてくる時点でナビエはそこまで期待していないかった(笑)
*
夕方6時。ハインリに護衛として付き添ってもらいナビエは会場に向かった。
中に入ると、音楽が聞こえてきた。先に到着した他国の人々は談笑をしたり、軽く踊っていたりし、落ち着いた良い雰囲気であった。
勿論、ナビエとハインリが入ると一部の人は目を丸くして驚いていたが、気にならない程度であった。
新年祭パーティに来た目的はあくまでハインリを救出することだ。今ハインリは自分の隣に立っている。
これだけでもう、訪問の目的は果たしたのだ。
後気になると言えば、ハインリ救出の途中で四方に散った騎士たちだったが、捕まったと聞いた3人もランドレ子爵が救出したと言っていたし、大丈夫であろう。
***
四方を警戒して周りを見渡すナビエに対してハインリは
「こういう状況を見ていると、初めて踊った時を思い出しますね。今日も踊りますか?」と聞いてきた。
ナビエも彼を見ていると張りつめていた気が落ち着いて、笑顔になった。
「今日は、あなたが足を踏むかもしれませんが…」
そんなことをハインリが行った時、扉が空く音がした。
通り過ぎる使用人からワインを渡される中、扉の音がした方を見るとかすかに「エインジェル卿、エインジェル卿!」という声が聞こえ、人が群がっていた。ナビエからすると迷惑千万な人間だが、他国の王族には人気があるらしい。
彼は人込みをかき分け、ナビエの方に向かって歩いてきた。
ナビエは彼を注視したままワインを一口飲んだ。
するとまず、エインジェルの首についた紫色のリボンが目に入る。
「この人は一体…。」
ナビエは少したじろいだ。
彼は紫色のリボンを身体のあちこちに着けていて、ナビエの予想をはるかに超えていたのだ。今日の衣装コンセプトはギフトボックスなのかと思うほどだ。
ナビエは(ハインリに着けた紫色のリボンと同じものをつけろと言うのは、彼を侮辱するためだったけど、もしかして彼の趣味と合致したのかしら)と思ったのだった。
特に彼の首の蝶結びの紫リボン…..。それが特徴的だった。
*
ナビエはエインジェルから目をそらすことができずにいると、彼はあざ笑った。
「今日は皇后陛下が私の主人になってくださるんですよね」
エインジェルはそんなことを言うので、ナビエは”エインジェにハインリを悩ませたことと同じことをして復讐をしよう”という覚悟が半分消えた。彼は恥をかいて自尊心を傷つけられるタイプの人ではないのかもしれない。
ナビエは持っていた空のグラスを渡して「下げて」と命じると、エインジェルはすんなり受け取った。やや眉を吊り上げながらも言われた仕事をこなした。
どんよりした雰囲気を感じ取って振り返ると、後ろでハインリが拳を握っていた。エインジェルを見ていると、「キツネが喜んで尻尾を振っているように見える」そうだ。
「ハインリ」
名前を呼んで軽く口づけをすると、憮然とした態度が少し緩和された。
そこへ、突然椅子を持ってエインジェルが帰ってきた。どうやらナビエの足が疲れているように見えたので座る場所を…という意図らしい。
ナビエは「私の許可なしに勝手な真似をしないでください。」と伝えた。
今日は徹底的にエインジェルを辱めるつもりなので、できるだけ傲慢に彼に接することに決めていた。
こんなことを言われればエインジェルも気分を害するはずだが、彼は笑いながら椅子を持って帰った。
*
代わりにハインリが怒って横から突っかかってくる。
ハインリはナビエのエインジェルに対する態度が気に食わず、嫉妬しているようだ。
「クイーンの冷たい目つきを受けるなんて……。」と憤慨していた。
ナビエはハインリを安心させるため、彼の手をぎゅっと握った。そして、通りがかった使用人からケーキを受け取り、半分をハインリの口に入れた。
これでハインリは少し気持ちが和らいだ様子で、ケーキを静かに食べていた。
*
ナビエは一通りの国と話をしてルイフトとの交易の件について会話したりした。
そこで思い出したように「西大帝国皇后陛下、西大帝国皇帝陛下。」とホワイトモンドの王が話しかけて来た。
この異様な雰囲気の中、まったく気にせずこちらにやってきた。
そして「ナビエ皇后陛下。エインジェル卿はなぜ体にリボンをつけて皇后陛下の傍を徘徊しているのですか?」と聞いてきた。
どうやらホワイトモンド側に、今回のエインジェルの起こした一件の話は入っていないらしい。
******
エインジェルに屈辱を味合わせるために絶えず何かを依頼したことで、数時間が過ぎるとナビエも疲れていた。彼は鳥を奪われておとなしくしているはずがないと思ったが、特に今彼からは何の反応もない。
そこでふとナビエの頭に『エインジェルに捕まった騎士は本当に3人だけなのか?』ということが頭をよぎった。
騎士を3人捕まえた、というのはエインジェルの言葉だった。その時は騎士が捕まえられたことに気が行って、深く考えていなかった。もし3人でなければどうしよう……とナビエの背筋が凍りついた。
*
ナビエは慌ててハインリとランドレの子爵を掴まえて、隅に行き「もしエインゼジェルが捕らえた騎士は3人でなくもっといたらどうしましょう」と相談した。
捕まえた騎士が仮に本当は5人だとし、3人とナビエに嘘をつく。誰かが3人だけ救出していけば、その騎士たちはナビエ側の騎士と判明するだろう、と考えていた。
これにはハインリも表情をゆがめた。
ナビエはランドレ卿へ 3人以外に捕まっている人はいたかと聞くと、彼はもっとたくさんいたと答える。
「刑務所はいくつかの部屋があります。私が行った時は、仮面をつけた制服姿の騎士が3人が牢屋にいました。他の牢屋にも人は多かったですが、元々その刑務所はいつも人がいっぱいで……。」
*
その時、大きく重い金具が引く音が聞こえて、話を止めた。
ナビエたちだけでなく、その場にいた皆が音が聞こえる方向を一斉に見た。
その瞬間、エインジェルがナビエたちの側に近づいてきて、笑顔で音のする方を指さし、こう告げた。
「ここにいたのですね。ご主人様のために余興を準備しましたので、是非ご覧ください。」
言い終えたエインジェルはナビエにウインクをして、指さした方向へ向かって行って消えた。
*
しばらくすると、大きな音を出す「何か」が姿を現した。
それは、一人用の牢屋で、その中に入っている騎士は…。
「クソ…」ハインリは思わず呟いたが、彼の種族の記事だった。
行方が分からなくなっていたが、解放された3人ではなく、うまく逃げたと思われていた騎士の一人だった。
*
続く。
ナビエはランドレ子爵に馬鹿正直に全てを話したわけでは無いと言います。
半分どう話をしたのか、具体的な内容は書かれていませんでしたが、もう前回で言ったも同然でしたから、ランドレ子爵は『正直に言ってくれなかった』ことに対してもショックをうけているのではないか、と思いました。
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エインジェルの全身リボンコーデ、笑ってしまいました。
挿絵は全身は無かったので、これは漫画が楽しみです!どんな趣味だよ、と思いつつ。
そして、ナビエの冷たい視線は自分が独り占めしたいハインリにもドン引きしつつ(笑)
たまに入る下らないやり取りが好きです。
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ですが、彼の笑みの理由は最後に分かりましたね。救出対象者は3人と教えるには意味があったのですね。これでナビエ側の企みと確信を持たれてしまいました。
残念。そして彼が上手でしたね!
さて、捕らわれた一人はこの次にどうなるんでしょう。
*
この続きの252話はこちらからどうぞ

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