【感想】新世界より(貴志佑介)

1月の中旬から貴志佑介づくしですが。この勢いで読んだ新世界より、は良かったです。
文庫本でも上中下の3巻で1000ページ超。
SF超大作です。(SFなのか良く分からないが。)

ネタバレ・感想

はじまりは神話のようなイメージ。
主人公の幼少期の話を回想として、話をめぐらす。
スタートの話が、どの目線の「彼女」が話しているのか、また、どの状態の「彼女」が話しているのか分からないから、先が楽しみになった。
しかしやはり世界観が理解しがたく、当初は読み進まなかった。
上巻の1/3を越えたころから、
主人公と彼女を取り巻く、(現在の私たちからみると)「異常」である環境、
異常さは、たとえば超能力/知の制限/教育/性の対象などなどなど。
そしてさらに進めると、今私たちが生きる時より、1000年以上も先の物語であること。
旅の途中、バケネズミにつかまっていく様。そこを友人とともに逃げ切ること。
上巻後半はSF要素&ファンタジー?要素満載になってきた。

中巻は、上巻から少し時間を空けた彼らが描かれている。
しかし中巻になっても、まだまだ読者をひきつけるタネが豊富。
「あれ?これはなんで?」と現代の私たちが純粋に感じることを、主人公も疑問に思い話をすすめるので、どんどん入り込んでいけた。

下巻は、大人(成人後)へと成長した主人公たちの話。上巻/中巻で出てきた疑問を一つ一つ拾う形で、クライマックスへ向かった。
終わってみれば1400ページ?とても早かったです。

(ネタバレですが)
主人公が俯瞰している、彼女の人生をつづった手紙は、1000年後の人間へ向けたものでした。
一見残酷にも思われる彼女の生きる世界、一方どこか哀愁漂う内容に、次第に引き込まれました。
なぜ超能力が発生したのか?はいまいち具体的な内容はなく、理解できないところもありましたが、
それはSFならではのご愛嬌と考えれば、他の内容は全て理由がつけてあり、読む者を説得するに十分な背景が描かれていました。

総じて、面白かったです。

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